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Blog グリーンキーパーブログ

2014.05.28 排水不良

当コースでは、ホール毎それぞれの地形があり、場所によっては傾斜であったり、平坦であったりと様々です。

土壌は、近郊の樽前山の噴火で堆積した火山礫などで出来ており、水はけの良い個所もありますが、深い森林に囲まれているので、
元々の落ち葉の堆積で形成された「腐葉土」層や、粘土層など、色々な土質が入り混じっております。

ちょうど谷のようになり、周りの水が集まりやすい個所などで、下の土壌が粘土層になっていたりすると、水はけが非常に悪く、
いつまでもぬかるんだ状態となり、乗用カートはもちろんの事、上を歩くだけでも滑りやすく、湿地状になるところもあります。

水はけが悪く、土壌中の水分が多いと、芝生の根が酸欠状態となり、成育に非常に悪い影響を与えてしまいます。

そこで「暗渠工事」を実施します。
土壌中の水分を排水しやすくする為、下に暗渠管(何個も穴の開いた管)を通し、排水を促します。
土に染みた水がこの管の穴から管内に入り、この暗渠管は傾斜を利用して、排水升へと土壌連結します。
それにより、土が水を含んだり、ぬかるんだする事を防ぎ、余分な水を排水する事で、
上部の芝生も健全に成育することを可能にします。

広いコース内なので、一気にすべてを解消する事は困難ですが、一年一年少しずつ実施することで徐々にですが、
確実にコース全体の改善につながっていきます。

2014.05.20 刈込時期

芝生の状態がどんどんよくなっていく時期の中、少しずつ刈込の回数増やしておりますが、
さらに気温が安定して高くなってきた為、芝生の伸びも早くなっており、各刈込作業もほぼ毎日行うようになりました。

芝生は刈込を多くすればするほど、細かく密度も高く、丈夫な葉になり、
ゴルフ場で使用する良好な「スポーツターフ」が出来上がります。
古い葉を刈りこむと、それが刺激となり、芝生の生命維持反応を起こし新しい芽を出します。
更には根にも刺激が伝わり、新しい根も出します。

刈り込む事で「新陳代謝」を促し、他の農作物とは違い、毎回種を蒔かなくても生存する事が出来ています。
長雨が続き、機械で刈る事が困難な時などは、しばらくの間はこの作用が起きず、
場所によっては芝が衰退し、薄くなることがしばしばあります。
コース外の刈込を行わなくなった場所でも、芝の芽数が減り、株の様に少し残っているだけという状態になっている所もあります。

お客様にプレーを楽しんで頂くため、コース全体が芝で覆い尽くされている環境を作り、
維持するためには「刈込」は一番重要で必須な仕事です。

2014.05.14 新芽

コース内の木々の枝には、黄緑色の新芽が芽吹き、とてもキレイな景観となっております。
桜の花も満開で、春にしか見れない風景を楽しみながら、仕事を進めております。

コース内では「更新作業」をした箇所からも、芝の新芽が芽吹き始め、
芝の薄い個所をドンドン埋めていってくれるようにと、水遣りなどを施しております。

春は植物の成長が最も良い時期という事で、たくさんの更新作業を施し、
コース内の芝の若返りを図っていこうと考えております。
この植物にとって成長が旺盛な時期に、成長を阻害する要因を取り除き、
よい環境を作り上げる事によって、強い芝生の効率より
成長の手助けを心がけ、これから作業していこうと考えます。

芝生の生育も早くなってきており、そろそろ刈込作業が本格化してきます。
刈込機械などのチェックをしっかりと行い、本番へ向けての準備も怠らないよう進めていきたいと思います。

2014.05.07 コース内 更新作業

5月を迎え、当コースでも春らしい気候となりました。
早朝の霜も降りる事は無くなり、芝生の活性もグングン上がっております。

ゴルファーの方々はご存知と思いますが、この時期に入ってくると「エアレーション」という作業を開始します。
芝生に穴あけの作業機械を入れて、穴をあけていく作業です。

ゴルフをプレーされる際には、グリーンなどの面が少し凸凹になってしまい、
最高のコンディションとは決して言えない状況にしなければいけない期間がありますが、
毎年コースを維持していくためには、非常に大切な作業の為、少しの間ご迷惑をお掛けしながらも、
実施させていただいております。

「エアレーション」には、芝生を守っていく為の様々な効果があります。
畑などでは、種植え前に「耕す」という作業をします。
土に酸素をたくさん含ませ、作物の根が良く伸び、健康に生育する為に行うのですが、
芝生ははがすことが出来ない為、土を耕すことが出来ません。
ゴルフ場では、お客様やカートなどが芝生の上を歩くため、地面はどんどん固くなり、根も深く伸びる事が困難になってきます。
その結果、育ちにくい環境となり、芝生が薄くなり、さらには無くなってしまう事につながります。

そこで「エアレーション」です。
芝生に穴をあけていく事により、固い地面に空気が送られ、固さを緩和します。
更には空気(酸素)が行きわたるようになり、土壌中に生息する微生物(バクテリア)の働きが活発になり、
芝生の病気を予防してくれたり、土に堆積したサッチ(不要物)を分解してくれる働きもします。

その他にも、土に水が通りやすくなったり(透水性向上)、様々な効果を出してくれます。
花や樹木の葉、雑草などが成長を始める時期、芝生も同様に大きく成長を始めます。

このタイミングでより良い生育環境を作り上げる事により、今年一年を耐え抜く芝生を作る事が出来るのです。
少しの間、ご迷惑をお掛けしますが、よりよいコンディションの実現の為、ご理解とご協力を、この場を借りてお願い申し上げます。